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『十三人の刺客(1963)』感想 武士の世も終わりを迎え

十三人の刺客

 

面白かった!

流石名作と名高いだけあって、時代劇初心者でも楽しめた。

ジリジリとした駆け引きがお好きな方にはオススメ。

 

 

 

 あらすじ

舞台は弘化元年(1844年)明石。

旗本・島田新左衛門(片岡千恵蔵)は、老中・土井利位(丹波哲郎)より暴君・松平斉韶(菅貫太郎)暗殺の命を受ける。

暗殺を企てる新左衛門ら13人の刺客と、それを遂行させまいとする明石藩軍師・鬼頭半兵衛 (内田良平)の知略戦が始まる。

 

 感想

 

暴君・松平斉韶のクズっぷり!

 

暗殺物は悪役が本当に悪く見えないと、「やっちまえっ!」って気になり辛いものだけど

この殿様は本当に「いや、狙われてもしょーがねーわ、うん」ってなるね。

 

安心して刺客たちを正義の味方として見れる。

 

 

 

やっぱりこの手の映画は仲間集めが熱い!

 

7人の侍もそうだけど、それぞれがそれぞれの思いを抱え、覚悟を決め、集まってくる展開、燃えます。

 

特に 里見浩太朗が演じる新左衛門の・島田新六郎が参加を決意するシーンは震えるほどカッコいい。

彼は武士である事を捨て、芸者の下で暮らしているのだが、その彼がそこを離れる時。

 

あんなにカッコいい別れのセリフがあるだろうか!

一度は言ってみたいセリフ入りですよ!

 

 

 

敵方の軍師・鬼頭半兵衛も良い!

 

暗愚な殿と自身の立場。

その狭間で何とか職務を貫こうとする彼は、いつの時代にも通じる苦悩を抱えている。

 

新左衛門と半兵衛の、立場的に敵と味方ではあるのだが、双方お互いの立場を分かり合っていて、お互いに認め合い、しかし譲らない感じがとても良い。

 

 

 

そして、何と言ってもクライマックスの集団抗争殺陣シーン。

 

正直最初は余りわくわくせず、これで良いのか?と思ったけれど、

時代は1844年なのだ。ペリーが来る1853年よりも前。

 

彼らは合戦をしたことが無い、刀を抜いた事が無い侍なのだ。

 

スタイリュッシュさの欠片も無く、泥臭く、痛々しい殺し合い。

 

殺される恐怖と、殺す恐怖。

作戦と実戦の違い。剣術と剣道の違い。

 

通常、時代劇では見せ場として格好よく描かれる殺陣。

しかし、実際の殺し合いはあまりにも格好悪く、無惨で、辛い。

 

そんな製作者の意図があるのかもしれない。

 

 

 

ツッコみたくなる部分もあるし、完璧な映画では無いかも知れないが、1度見ておくべき映画なのは間違いない。

 

 

 

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