映画感想ブログ シアターじぶんち

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『アントマン(2015)』感想 MCU12段。小さくなった世界の映像表現が面白い!MCU最小のヒーローが、大活躍!

アントマン (字幕版)

MCU第12作目。

今回のヒーローは、小さくなって泥棒するぞ。

いや、悪役じゃないからな!歴としたヒーローだ!

コメディタッチなケイパーものであり、窃盗計画のワクワク感もばっちり。

自分この映画基本的には好きなんですけど、ちょっとモヤモヤする部分もあって、いまいち評価が定まらないのです。

そんな感じなので、まとまってないかも。

作品情報

監督はペイトン・リード。

脚本はエドガー・ライトジョー・コーニッシュ、アダム・マッケイ、ポール・ラッド

元々はエドガー・ライトが監督/脚本をやる予定だったけど、方向性の違いから急遽降板。

脚本の執筆に8年もかかっていたそうな。恐ろしい…。

ファンの1人としても、これは本当にショックだった。

所々に、ライト監督っぽさを感じられたりはするけど、やっぱりエドガー・ライト版が見たかったなぁ。

正直、主役はサイモン・ペグに、良く喋る友人はニック・フロスト

逆に言うと、ショーン・オブ・ザ・デッド [Blu-ray]ホット・ファズ 俺たちスーパーポリスメン! (字幕版)で見てきた2人のイメージは、エドガーライトが作り出したものだったって事かな。

その後にベイビー・ドライバー(初回生産限定) [Blu-ray]という傑作を作ってくれて本当に良かった。

本当に、心が折れてもおかしくない状況だもの。

後を継いだペイトン・リードもアダム・マッケイもコメディ畑の人間で、作品のテイストと相性はバッチリ。

主演はポール・ラッド。ボンクラ男が良く似合う。

40男のバージンロード (字幕版)とか、主演じゃないけど40歳の童貞男 (字幕版)とかも面白いですよ。

そして、マイケル・ダグラスがハンク・ピム役で出演しております。

本当はこっちが主演なんじゃないかってくらいの存在感、知的かつ不安定な感じがとても良い。

MCU的に重要なのは、結構長めなファルコンの出演。

小さくなってる相手に対して、銃を撃つというお茶目な行動をしてくれます。

いや、そりゃ当たらんだろ。これはキャップには言えないね。

今度、火炎放射器かなんか貰おうね。

スタン・リーは1:46:35分頃バーテンダーとして出演しております。

あらすじ

小さくなれるスーツを発明したお爺ちゃんが、かつての弟子がその技術を悪用するのを止めるために、正義感のある腕の良い泥棒にスーツを渡し、彼と一緒に弟子の計画を止めようとする話。

感想

小さくなった世界の面白さ

本作の最大の面白さはここだ。

最初に小さくなるバスタブの中から、最終決戦まで、小さくなった世界の映像が本当に面白い。

特にクライマックスのバトルシーンが最高で、小さくなって敵と大迫力のバトルを繰り広げる中で、それを急に引いた視点から見せる事で笑いを誘う。

普段の生活では気にもかけない蟻たちにまで感情移入できてしまうぞ。

ヒーローは普通の人

スコット・ラングは正真正銘、普通の人間だ。

凄腕のエンジニアで運動神経も良い方ではあるけれど、専門的な戦闘訓練は積んでいないし、天才的な知能があるわけでも、怪力や特殊な能力があるわけでもない。

MCUの中で誰よりも僕らに近く、親しみが持てる男。

持っている学位も博士号じゃなく、修士号という所がまた良い。

他のどのヒーローよりも、弱い部分をたくさん持っている彼が、娘のためにも最後の一線で踏ん張る姿は感動を誘う。

より良くなろうと行動する人間は、誰だってヒーローになれるのだ。

キャップに憧れてるのもポイントが高いぞ。

特訓シーン

そんな普通な人ゆえに、 MCUでは珍しく特訓シーンがございます。

特訓シーンのモンタージュってたまに見ると本当にワクワクする。

蟻さん達との交流も楽しい。 

小さいながらもまとまった作品

この点が、自分の中で賛否の分かれてるところ。

気負いなく見れるという魅力もあるが、どこか物足りなさも感じてしまう。

演出は全体的にコミカルで面白いし、人物にも好感が持てる。

道を踏み外した男の再生の物語と言うテーマもマーベルらしくて、グっとくる。

だけど、どこか映画的なダイナミズムに欠けるのが気になってしまう。小さくなるからってわけじゃなくね。

描きたいストーリーに沿って、人物が動かされてる印象があり、遊びが無い感じ。

主人公であるスコットが、初めから終わりまでずっと指示され、誰かが用意した事をこなしていく事で話が動いていくので、もう少し自由に動いても良かったのでは無いか。

確かに、行動するかどうかを最終的に決定しているのは彼自身なんだけど、それすら用意された「はい」か「いいえ」のボタンを押してるだけのような気がしてくる。

というか、主人公は最初っからハンク・ピムであり、対になるのがイエロージャケットで、スコットは実は本質的にメインストーリーに絡んでいないのでは?

スコットは、ただの兵隊蟻にしかすぎず、これが物足りなさを生んでいるのかも知れない。

スコット側のダメ人間の復活劇と、ハンク・ピム側の過去の清算の物語という二つの歯車が微妙に噛み合っていない。

父と娘の物語が二つの間に共通点を生み、潤滑油の役割を担っているが、スコット側をメインにすると、やっぱりヴィランが浮いてしまっている気がする。

面白い要素や部分がそこら中にあるんだけど、それが有機的に結合していない感じがもどかしい。

登場人物が皆魅力的で大好きなだけに、何かもう少し良くできそうな気がしてならない。

 

それと、制作状況的に仕方がない部分もあるとは思うんだけど、製作者の感情があまり伝わってこない。

監督のペイトン・リードとしても、これは職人仕事であって、魂の映画では無いと思う。

どうしても、エドガー・ライトが撮っていたら…?と思わずにはいられない。

あるいは、最初からペイトン・リードが作っていたら、と。

 

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2作目も凄く好き。

アントマン&ワスプ (字幕版)
 

 思い出さずにはいられない。

小さくなるシリーズ。

ダウンサイズ (字幕版)